コラージュフルフル (2004年)
クライアント:持田ヘルスケア株式会社
フケ・かゆみを抑えるシャンプーのリニューアルデザインです。
使う人の立場になって考えたデザイン自体をコンセプトに、以下の様な点を配慮しました。
・ 商品名よりも“シャンプー”“リンス”の表記を大きくしました。化粧箱では、店頭で商品名を探して来る人の為に商品名を大きくし、“シャンプー”“リンス”の表記を大きくしています。購入時の箱は、捨てた後“シャンプー”“リンス”の表記が大きなボディとなります。
・商品名書体には“フォアフィンガー※”という弱視の方も健常者も読みやすい様研究をして出来た文字を商品として初めて使用しています。
・ノズルやボディ、文字の色は、お風呂場の湯煙の中でも、ノズルの場所、文字の読みやすさが分かり易い様考えています。
・リニューアル以前、ボディに“フケ・かゆみをおさえるシャンプー”と入っていた文字を取り、POPシールへの表記とするデザインとしました。店頭では“フケ・かゆみ”の文字が読める事で商品の内容がわかり、購入後はシールを剥がすと、来客の方にわざわざ自分がフケ・かゆみ症であることを伝えずに済む、もしくは普段から、自分がフケ・かゆみ症であることを気にしなくて済む→気にしない様になる、という様なフケ・かゆみで悩んでいる方の立場に立った展開を考えました。
・商品ビジュアルのグレー色のドットは、シャンプーが1(●)。リンスが2(●●)。リキッドソープ・泡石鹸が3(●●●)。といった、文字が読めない小さなお子さんや外国の方にも、使う順番のわかる展開とする等、デザインにより社会の問題の解決を目指しましたデザインです。
※ フォアフィンガー:フォアフィンガー研究会(髙橋所属)によって制作された書体です。
浮き上げ文字として、そして見た目にも読みやすい文字として制作された文字。視覚に障害を持たれる人でも点字を使用出来る人は1割に満たないこと、そして全盲の方には中途失明の方が多いこと等から、健常者の使用する文字を、触ってわかる文字とする様にデザイン、開発を行って出来た書体です。見た目にも読みやすく、文字を科学的な角度から検証をして作りました。コラージュフルフルでは、多くの方がお風呂場の湯煙の中でも読みやすい書体として使用しています。
また、新聞広告や店頭ツール等のデザインにも携わっています。