CHIJIMI印刷ポスター(風神雷神編) (1998年)
クライアント:株式会社新栄プロセス社
当時印刷の現場から出来たばかりの特殊印刷“ちぢみ”を、日本初の特殊印刷加工展にて世の中へ初紹介するため制作された、ポスターの第一段です(第二段として翌年に制作された金魚編もあります)。
シルクスクリーン印刷の未来の可能性を追い求め、ちぢみ印刷はこのポスター制作後も、このポスターのデザインを通して、また更に、開発が現場の方と髙橋により進められ、現在デザインの現場において存在している、柄や素材、加工方法としてのちぢみ印刷となっていきました。
このポスターは、特殊な印刷で柄や絵等を刷るといった概念がまだない頃に登場したデザインで、ちぢみ印刷をデザインの中に使うといった、その後特殊印刷の表現方法となっていく事を意識して考えられていったものです。
風神雷神をアニメ調にアレンジし、雲のイメージにちぢみのを応用し、デザインしたものです(案として、アニメ調でロボットバージョンの風神雷神も制作していました)。
※ “ちぢみ”は、透明インキを縮ませ硬化させるシルクスクリーン印刷です。ポスター制作前、当時まだ名もなかった盛り上げ印刷でした。縮ませ方も現在より段階の少ないもので、まだ開発段階のものでした。 髙橋学生時代に、シルクスクリーン組合の方々との出逢いから開発された印刷技法の一つです。この風神雷神のポスターは、日本で初めて「特殊印刷加工」という名前で印刷や加工の未来を展示しようと、髙橋と印刷組合の方々とで試みた、組合に髙橋が加わり行なわれた、日本のものづくりの実験的発表として日本初のものでした。